毎日がもふもふ

新規事業に特化した渋谷の開発会社mofmof inc.を経営するエンジニア兼代表・原田敦のブログ

忙しいあなたでもすぐに自分のサービスが作れる!開発合宿のススメ

ごきげんよう。mofmof inc.エンジニア兼代表取締役のはらぱんこと原田です。

先日毎年楽しみにしている開発合宿に行ってきた。今回行ったところは土善旅館という開発合宿に最適化された最強の旅館。温泉は気持ちいいし、豚肉がうまい。そして猫が可愛い。圧倒的至高。

www.dozenryokan.com

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ちなみに弊社のサービスの一つ「社内問い合わせ専用AIチャットボット My-ope office」はまさにこの開発合宿で生まれて、ちゃんと今でも売上が立っているサービス。

www.my-ope.net

ぼくがよく参加している開発合宿は「開発合宿友の会」というFacebookグループで運用されていて、毎年、春・秋の2回開催されている。もし開発合宿自分も参加したーいって方いたらお気軽にぼくまで声かけていただければ招待します。

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開発合宿って何?

開発合宿、若い人は行ったことない人もいるみたいだから説明しておくと、土日とか連休とかを使ってみんなで熱海とかどこかの旅館に泊まってモクモクと開発する、知らない人からするとあまりにもストイック過ぎる夢のようなイベントですよな。大体1泊2日くらいが多い気がします。

一般的な感覚の人からすればこう思うかもしれない。

「なんで休みの日まで泊りがけで仕事してるの??バカなの??」

違うんですよ、開発合宿は仕事じゃない。娯楽なんですよ。この業界のエンジニア、特に腕の立つエンジニアは開発が大好きな人がとても多い。みんな通常業務で忙しいから趣味の平日の夜とか、土日の時間を使って趣味の開発をしてたりするんだけど、まとまった時間を確保することが難しい。

そこで、土日まるっと予定をおさえてしまえば、開発に集中する時間が確保出来るよねってことで開発合宿に行くわけです。

つくるものは、それぞれ思い思いのものを作ってる。会社員やってる傍ら個人サービスでチャリンチャリンしようとしたい人もいれば、新しい技術のキャッチアップのためになんか作ってみる人もいる。ぼくのように自社サービスをつくる時間に当てている人もいる。

開発したいなら家でやればよくない?

愚問だな。

まるっと時間を確保して、日頃のあらゆるしがらみから解放されて全力を注ぎ込めるから合宿なんですよ。家にいたらテレビみちゃったり、ゲームしちゃったり、寝ちゃったりするじゃないですか。ご飯用意したり、家事したり、日常は気づかないうちに時間を吸い取っていくわけですよ。

さらに付け加えるなら、開発合宿の魅力は他にもある。開発合宿とは旅行x開発のコラボレーション。温泉入れるし、食べ物美味しいし、気心知れた仲間とワイワイできるんですよ。はい優勝。もーワクワクウキウキ過ぎて、枕でも投げて羽毛散らしながら恋バナしたい。

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1泊2日で自分のサービスは作れるか?

「いや、1泊2日だけでサービスリリースとか無理っしょ」って思ったそこのあなた。先入観に囚われ過ぎですぞ。

大抵のサービスは、一般人の目に触れる時点ではかなり完成度が高い状態にある。でもね、実は一番最初は違うんですよ。

良くリーン・スタートアップの文脈で紹介される、ザッポスやグルーポンの例は聞いてことありますかね?

www.zappos.com

www.groupon.jp

これらのサービスはリリースされた時点では、システムなんてほとんどなかったんですよ。ザッポスは購入の申し込みが入ったら自分で靴を買いに行って発送してたり、グルーポンはただのwordpressでつくったブログでしかなかった。

サービスっていうのはエッセンスを絞りに絞ることでとても小さく作ることが可能で、そうして作られたプロダクトはMVPって呼ばれてたりする。

www.mof-mof.co.jp

ぼく自身もそうだけど、エンジニアってステキな完成品を作りたくなる衝動があるんですよね。でも一人で完成品なんてつくろうとしたら何ヶ月、あるいは何年あっても足りない。

だからユーザーにとってニーズがあることを確かめることだけが出来るとても小さいプロダクト開発を一番最初にやるんですよ。だから何ヶ月も何年も必要ないんですね。そして、1泊2日という制限されたタイムボックスがこの思想ととても相性が良くて、出来る時間が限られるからこそエッセンスを抽出した小さいプロダクトを設計することが出来たりします。

ちなみに短期間の開発手法については、大昔に登壇したときの資料があるのでリンク残しておくね。今でも使える知識のはず。

www.slideshare.net

開発合宿でつくった後はどうするのか?

MVPをリリース出来たら、まずは知り合いでも誰でも良いから、使ってくれそうな人に片っ端に使ってみてもらおう!そしてフィードバックをもらうのである。

やってみるときっとわかると思うけど、自分では気づかなかった予想外なポイントで離脱していたり、そもそもニーズがなかったりっていうことに気づくはず。改善すべきポイントが見つかったらちまちま改善していったりすれば良い。ニーズがないと思ったら、技術的オモチャにしてこねくり回して、飽きたら次のプロダクト開発すれば良い。

絶対に間違ってはいけないのは、完成度を高めるために誰にも公開せずに淡々と開発に時間を費やしてしまうこと。この一点に尽きる。価値のないものに時間を費やしていられるほど人生は長くないし、誰も喜んでくれないものを開発し続けるのはモチベーションを維持できない。だからダメぜったい。

開発合宿駆動事業立ち上げ

ニーズのあるサービスを実現するには?エンジニアならまずは数を打つこと。これに尽きる。

渾身の力作をドッカーンとぶつけるんじゃなくて、あれかなこれかなって感じで小さいプロダクトをたくさんぶつけること。ほとんどが失敗に終わるだろうけど、何度か繰り返していると、うまくいくコツとかが少しだけ見えてくる。

ぼくは年2回程度開発合宿に参加していて、そのたびに新しい事業のプロダクト開発をする開発合宿駆動事業立ち上げスタイルです。何度も何度もつくっては捨てて、つくっては捨ててを繰り返し、ようやく冒頭で紹介した「My-ope office」という売上が立つプロダクトを実現することが出来た。ここまでたどり着くために少なくとも10本くらいは価値のないプロダクトを世に送り出してきた。

このサービスの生み出し方はエンジニアじゃなきゃ出来ない強みだと思っている。自分のサービスで収益を得たいと思うなら、まずは数を打とう。そしてその数を生み出す場こそが開発合宿ということです。

さあ分かったら開発合宿へ行ってみるのです!